【保存版】長野県のEV補助金・支援制度まとめ
EV普及が進んでいるのは大都市圏だけではありません。
長野県もEV普及を促すための政策・ビジョンを用意しています。
このページでは、長野県・県内の市町村のEV政策について解説します。
長野県のEV普及戦略・目標
EV普及のビジョンが分かりやすいのが長野県の特徴。
長野県の気候変動対策について書かれた、⻑野県ゼロカーボン戦略ロードマップでは、
「⼀家に1台はEVを︕会社の⾞もEVに更新を」という文言があり、
「車を買い替える際にはエネルギー効率がよいEVを選択」
「⾞種や⽤途により困難な場合はハイブリッド⾞を選択してほしい」という旨が書いてあります。
具体的な目標としては、2030年までに
- 乗⽤⾞の新⾞販売の6台に1台をEVに、
- 乗用車保有台数の約一割(10万台)をEVにする
という目標を掲げています。
では、長野県はそれを実現するために、どのような政策を用意しているのでしょうか?
EV充電を便利に!充電インフラビジョン
EVはEV用の充電器が多いほど便利に使うことができます。
長野県は2030年までに「未設置区間ゼロ、電池切れゼロの充電インフラ」を目指しています。
急速充電器 VS 普通充電器
県の政策の前にまず、EV充電器の説明をしましょう。
EV充電器には、急速充電器と普通充電器があります。
急速充電器は、速く充電できる代わりに、設置費用が高く、利用料金も割高です(ガソリン代と同等)。
そのため、外出先で休憩がてら充電を継ぎ足すような使い方が向いていて、高速や国道沿いに多いです。
一方、普通充電器は、充電に半日程度かかる代わりに、設置費用が安く、機器代が数千円、設置も数万円から可能なものもあります。
充電にかかる費用も基本的に家庭用電気代だけなのでガソリン代より割安です。
そのため、自宅に「普通充電器」を設置するのは、便利なだけではなく経済的だと言われています。
重点的に整備を進める場所
ただし、自宅に充電器があっても長距離移動の際は外のEV充電器(充電スタンド)に頼ることになります。
そこで長野県は、継ぎ足し充電のために、道の駅や、空白地、観光地に急速充電器を、
目的地での充電のために、商業施設や宿泊施設には普通充電器を重点的に整備しようとしています。
長野県の充電インフラ補助金
上で述べたビジョンを実現するため、長野県は国の補助金に加えて、県独自の補助金でEV充電器設置を促しています。
道の駅・空白地域・観光地への新規設置で上限150万円、
古い充電器の更新(入替設置)で上限100万円が補助されます。
この補助額は大都市圏以外の自治体としては手厚い額です。
充電器設置にかかる初期費用の半分程度は国の補助金で賄えるので、国と県の補助金を併用すれば自己負担を大きく減らすことができます。
詳細はこちらをチェックしてみてください
EV充電器は「努力義務」に?
さらに長野県は、22年に地球温暖化対策条例を一部改正、
多くの人が使う建物(公共施設・商業施設・集合住宅など)の駐車場にEV充電器を設置することを「努力義務」にしました。
あくまで努力義務なので設置しなくても罰則はありませんが、
長野県として充電インフラの拡大を目指していることの一つの象徴的な条例改正でしょう。
国の補助金に上乗せ!市町村独自のEV補助金
EVを購入する際、国の補助金がもらえるのはご存じでしょう。
長野県の一部の市町村では、国の補助金に上乗せする形で、個人も補助金を受け取ることができます。
- 個人用EV補助金がある自治体(令和5年度の情報)
ただし、これらの市町村のEV補助金は予算が限られています。
年度の後半には予算切れになっていることも多いので、最新情報のチェックが必要です。
おまけ:白馬村のジャパンEVラリー
冬にはたくさんのスキー客が集まる白馬村ですが、夏にはEVユーザーが集まります。
ジャパンEVラリーが開催されるからです。
公式サイトによると『ジャパンEVラリー』は、
電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池自動車(FCV)など環境に優しい自動車の普及と発展を願う祭典です。大切なのは、白馬の自然と楽しさを満喫すること。
と書かれています。
白馬村は気候変動対策に積極的な自治体ですが、観光にもそれを結び付けているのが興味深いですね
まとめ
長野県は温室効果ガスの削減などのため、EVを推進しています。
特に力点があるのが充電インフラ等の整備。
ビジョンを示し、補助金をかけて、条例を改正するなどして充電器の設置を促しています。
また、今後普及が進むかが楽しみですね。
最後に、国のEV政策について知りたい方はこちらを参照ください。