BYD Atto3の補助金はやや控えめ。それでもコスパが悪くない訳【最新2024年度】

いまやテスラをも上回る世界一の販売台数のEVメーカー、中国BYD。

2023年から日本にも上陸し、日本でも買えるようになりました。

国産EVにはないコスパが特徴ですが、

国の補助金はやや控えめで、自治体の補助金をうまく活用することが重要です。

この記事では、BYD Atto3を買う人が使える補助金制度を徹底解説します。

*最新2024年度(令和6年度)の情報です。補助金額は来年2月に変わるのでご注意を

そもそもサクラの値段 / スペックは?

世界有数の販売台数を誇るEV、BYD Atto3(450万円~)。

以下のような特徴があります。

Rutger van der Mannより引用

特徴

  1. 高級感がある割に安い電動SUV
  2. 十分な航続距離(航続距離470km。値段が数割高い日産アリア等に匹敵)
  3. 意外に充実している保証新車保証はこちら)
  4. それらを実現するLFPバッテリー (価格が安く、劣化が少ないとされる)
  5. 維持費用の安さ(電気代はガソリン代より安い。自動車税の減免措置)
  6. 充実した安全支援機能(詳細はこちら

このような性質から、試乗記などでは高い評価を得ています。

国からの補助金額

令和6年度の国の補助金制度を活用すると、BYD Atto3を購入する際に、35万円の補助金 を受け取ることができるので、

415 万円程度で買うこともできます。

この35万円という補助金額は、日産サクラへの補助金が55万円であることを考えると控えめな数字でしょう。

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そもそも、中国製EVに補助金を出すべきなのか?

このようになった背景には「中国企業のEVにも補助金を出すべきではない」という意見があります。

EV補助金が日本のEV産業を育てるための制度である以上、その批判も一定の説得力があるでしょう。

その一方で、以下のような議論もあります。

  • そもそも、日本の消費者は日本メーカーを好むので、「日本市場では」日本メーカーが圧倒的に有利
  • 補助金の待遇で日本メーカーをさらに有利にしても、海外市場で中国製EVと戦える競争力は育たず、逆に制度の趣旨に反する
  • 日本政府で中国メーカーに「不当な」措置をすると、中国市場で日本車への対抗措置があるかもしれない

このような懸念からか、今のところ国はメーカーの本拠地で露骨に補助金額を決めることはしていません。

ただし、持続的に電動車が活用できる環境への各メーカーの貢献に応じて、補助金の額を調整することは行わています。

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その中には、EV充電器設置への取り組みや、ライフサイクル全体での環境負荷の削減、

アフターサービスや、災害時の自治体との協力体制の有無など多様な評価基準があり、

これらは、「今のところ」日本では新興の中韓メーカーに不利に、日系メーカーとテスラに有利に働いています

注意!補助金は新車のみ

ただし、国の補助金は新車のみが対象です(逆に中古車はその分安い)

また、5年以内に売却する際にも注意が必要で、その場合には補助金を一部返還する必要があります。

とはいえ、BYD Atto3自体のコスパは悪くないので、

地方自治体の補助金やBYDの値下げキャンペーンなどと組み合わせれば十分安く買えるでしょう。

どのような自治体が独自の補助金を用意しているのでしょうか?

都道府県からの補助金

以下に都道府県レベルで追加の補助金がある県をまとめます

ただし、これらの補助金では、新車であることに加えて、県税の滞納がないことが条件になり、

年度末には予算切れや受付終了もあるので注意が必要です。

また、ここには個人用の補助金のみをまとめたので、企業用の補助金を知りたい方は、あとで紹介する47都道府県の政策を調べることのできるリンクの一覧から探してください。

例:東京都のEV補助金

東京都の補助金の仕組みを見ていきましょう。

まず、給電機能があるEVには 45万円の補助金 があります。

BYD Atto3も給電機能のあるEVなので、この時点で国と東京都の補助金の合計で80万円に達し、実質300万円台で変える訳ですが、

しかし、ここで終わらないのが東京都の補助金の恐ろしさ。

まず、各メーカーのEV販売実績などに応じた追加の補助金があります。

トヨタ、日産、三菱、フォルクスワーゲン、テスラが10万円、それ以外の日欧大手メーカーは5万円の補助額です(BYDやヒョンデにはこの追加補助金はなし、ただし来年度条件を満たす可能性はある)。

それだけではありません。

自宅に 太陽光パネルを設置している家庭では、補助金額はさらに30万円追加

太陽光パネルがなくても再生可能エネルギーの電力契約をしていれば、15万円が追加されます。

都のリーフレットより引用

結果的に、東京都では、実質300万円台前半で買うことも可能です。

市町村からの補助金

また、都道府県だけではなく市町村も独自の補助金を用意することがあります。

市町村の補助金も都道府県ごとにまとめたので、以下の一覧をチェックしてみてください。

以下の一覧から、都道府県名をクリックすると、その県と県内市町村のEV政策をチェックできます

自宅でのEV充電器設置

一般的に、自宅にEV用の充電器を設置すると、充電代が安く済んだり、便利に使えたりします。

BYDもそれは同じ。

充電器設置にはどの程度のお金がかかるのでしょうか?

コンセントタイプの普通充電器

コンセントタイプの充電器は最も割安な選択肢で、機器代が数千円(ケーブルはBYDの場合標準装備)、設置工事費用が安くて数万円、高くて10万円台で済みます。

自宅の駐車場にコンセントを設置し、EV用の車載充電ケーブルで車とそれをつなぐことで充電します。

コンセントタイプのEV充電器
パナソニックの公式サイトより引用
ケーブル一体型タイプの普通充電器

コンセントタイプでは、車に乗せている充電ケーブルを出して、コンセントと接続する必要があります。

そのような手間を省けるのがケーブル一体型タイプです。

代わりに、価格は高く、機器代だけで20万円以上かかりることも珍しくありません。

ケーブル一体型タイプのEV充電器
パナソニックの公式サイトより引用

自宅のEV充電器設置の補助金

一部の県や市町村では、それに対する補助金追加があることも。

それらについても、上の一覧の都道府県名をクリックすることで知ることができます。

まとめ:EVが手軽な未来はすぐそこに?

EVは価格が高いことが、ネックの一つですが、

BYDの車は比較的価格競争力があり、一部自治体の補助金が充実しているので購入しやすくなっています。

また、ここではしっかり紹介できませんでしたが、自動車税などの優遇措置もあります。

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